第61章 関係のない人を巻き込むな。張本人を探せ

一瞬にして、教室中の子どもたちが羨ましいまなざしを向けた。そこには、有川菜央の視線も混じっている。

「パパ……それ、本当は菜央の番号だったのに……」

菜央は小さな体を椅子にちぢこませ、口を高く尖らせた。ぷくっと膨れた頬が、いかにも不満げだ。

「菜央、あなた7番よ!」

佐伯薫は手にした番号札を高々と掲げ、眩しいほどの笑顔を作った――どこか、わざとらしい明るさで。

さっきまでの主役は佑奈に持っていかれた。だからこそ薫は、いかにも嬉しそうに「報告」する仕草で、有川紘樹の方へ視線を送る。

自分の小細工に夢中で、隣の菜央が露骨に不機嫌な顔をしていることには気づかない。

だが、見逃せなかっ...

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